つや消しの印画紙を使用した富士フイルムのデジカメプリントサービス「デジカメプリントマット」というものがあります。
現在は一般向けのカメラや現像ソフト、写真編集ソフトでもカラープロファイルが色々選べるようになっているため、「デジカメマットプリント」に依頼する写真のデータのプロファイルはどのようにするべきか迷う人も多いでしょう。
富士フイルムの「デジカメプリントマット」に依頼するとき、画像データのプロファイルをどのようにするとよいかみてみます。
富士フィルム「デジカメプリントマット」
富士フイルム「デジカメプリントマット」の内容
「デジカメプリントマット」はつや消しのマット調の印画紙を使用したデジカメプリントサービスです。
富士フィルム「デジカメプリントマット」
Lサイズ限定のサービス
デジカメプリントマットはLサイズ(89×127mm)限定のサービスということです。
ただし、ネット注文の画面のプリントサイズの選択画面に進むと、Lサイズ(89×127mm)の他に、はがき(KG)(102×152mm)、ましかく89mm(89×89mm)の選択肢も出てきました。
自動色補正を行える
注文画面で、自動色補正の有無を選択できます。
自動色補正を選択すると、富士フイルムの業務用のソフトで自動色補正が行われた上でプリントされます。
印画紙はマット調
つや消しのマット調の印画紙が使用されます。
枠やスタンプで飾れる
飾りの枠を付けたり、ハートやその他色々なスタンプを押したりして、遊びを加えられます。
富士フイルム「デジカメプリントマット」のサービス案内を確認してみる
「デジカメプリントマット」のウェブページで、依頼する写真の画像データのプロファイルについて説明されているかみてみました。
データのサイズなど、いくつか説明がありましたが、カラープロファイルについての細かい説明は見つけられませんでした。
画像データの色空間などについて説明を載せると、注文する人がかえって混乱してしまうからかもしれません。
ネット注文で画像をアップロードしてみた結果
「デジカメプリントマット」のネット注文の画面から、画像をアップロードしてみました。
「デジカメプリントマット」をネットから注文する際の画像のアップロード画面にも、カラープロファイルに関する注意書きなどは見当たりませんでした。
sRGBの画像データをアップしてみる
以下のsRGBの画像データをアップロードしてみます。
sRGBで完成させ、sRGBカラープロファイルを埋め込んで保存した画像データです。
おそらくsRGBの画像データがsRGB画像として扱われているものと思われます。
ほぼ同じ色で問題なくアップロードできました。
sRGBの画像データ(プロファイル埋め込みなし)をアップしてみる
以下のsRGBの画像データをアップロードしてみます。
sRGBで完成させ、カラープロファイルを埋め込まずにに保存した画像データです。
おそらくsRGBで作成され埋め込みプロファイルのない画像データがsRGB画像として扱われているものと思われます。
ほぼ正常な色で問題なくアップロードできました。
AdobeRGBの画像データをアップしてみる
以下のAdobeRGBの画像データをアップロードしてみます。
AdobeRGBで完成させ、カラープロファイルを埋め込んで保存した画像データです。
AdobeRGBの画像データにsRGBを指定した以下の写真と似たような色になってしまいました。
おそらく、AdobeRGBの画像データの埋め込みプロファイルは無視され、sRGB画像として扱われた結果だと思われます。
「デジカメプリントマット」に依頼するときの写真のデータのプロファイル
sRGBにしておけば問題ない
店のサービスに依頼するデータはsRGBで作ればまず問題ないでしょう。
デジカメで撮影するなら、カメラの色空間をsRGBに設定しておけば、撮影した写真のデータはsRGBのデータになります。
現像ソフトで現像するなら、画像データの書き出し時の色空間をsRGBに設定すると、sRGBのデータになります。
AdobeRGBのデータがあるなら、sRGBにプロファイル変換して保存すると、sRGBのデータになります。
参考記事
「色補正あり」を選択する場合でもsRGBのデータにしておいた方が無難
「デジカメプリントマット」では「色補正あり」でプリントを依頼できます。
「色補正あり」で依頼する場合、sRGB以外の色空間で作成された画像をアップして色が変わったとしても、そこから色補正が施されてきれいに調整されるので、sRGBのデータでもそれ以外の色空間で作成したデータでも問題ないのではないか、と思うかもしれません。
確かに、例えばAdobeRGBのデータをアップして色が変わっても、自動色補正がかかることで少し見栄え良く調整されるでしょう。
しかし、やはり色がおかしくなった状態から自動色補正がかかるのと、正常な状態から自動色補正がかかるのでは、たいてい正常な状態から自動色補正をかけた方がより品質は高くなるでしょう。
ですので、プリントを依頼するときはsRGBのデータで依頼するに越したことはないでしょう。
以上、富士フイルムの「デジカメプリントマット」に依頼するとき、画像データのプロファイルをどのようにするとよいかみてみました。
富士フイルム「デジカメプリントマット」