RGBやCMYKはデバイスに依存する色表現であり、一方L*a*b*はデバイスに依存しない色表現で、デバイスによらず色が決まる、とよく説明されます。
にも関わらず、L*a*b*値が同じなのに色が違ったり、同じ物体を測色したのにL*a*b*が異なる、という場合があります。
CIELABは基準白色によって値が変わる
L*a*b*はCIELAB均等色空間の成分(L*,a*,b*)です。
CIELABは基準白色によって値が変わる色空間です。
そのため、L*a*b*値を扱うときはどのような色を基準白色にしたかを示す必要があります。
L*a*b*を導く式に基準白色のXYZが入っている
XYZ表色系のXYZからL*a*b*へ変換する式は以下のとおりです。
L*=116(Y/Y0)1/3-16
a*=500{(X/X0)1/3-(Y/Y0)1/3}
b*=200{(Y/Y0)1/3-(Z/Z0)1/3}
(X0,Y0,Z0)は基準白色面の三刺激値です。
基準白色の色を変えれば、(X0,Y0,Z0)が変わるため、L*a*b*値も変わります。
秩序立てた説明は以下の本などに載っています。
基準白色を決める具体例
物の色を測定する場合
測色器で物の色を測定する場合、光源をD65やD50から選んだりします。
あるいは分光測色計で測定後に、光源の設定をD65やD50など変更すると、その都度測色結果のL*a*b*が変化します。
この作業が基準白色を決めている作業です。
以上、CIELABは基準白色によって値が変わることをご紹介しました。
参考記事