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Windowsの「フォト」で画像のサイズ・解像度を変更する方法

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 画像データを扱う場合、画像のサイズや解像度の変更が必要な場合は多いです。
 しかし、Windowsに元々付属しているソフトでは画像のサイズと解像度の両方を確認して操作できるソフトはないかもしれません。

 ここでは一部の計算をこのページ上で行なって、Windowsに付属している「フォト」で画像データの解像度とサイズを変更してみます。

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「フォト」で写真のサイズ、解像度の変更はある程度可能

 画像編集ソフトなら画像のサイズや解像度の変更は基本的な機能なので、Adobe® Photoshop®のような画像編集ソフトを使うと画像データのサイズ・解像度変更は当然できます。

 一方、Windowsの「フォト」は画像のサイズは変更できますが解像度を考慮してサイズ変更するなどの操作ができるようにはなっていないようです。

 それでも、解像度関連の計算を「フォト」以外の部分で行えば、必要な解像度になるようサイズ変更する作業は一応可能です。

「フォト」で画像データのサイズ、解像度を変更する手順の例

必要な解像度と印刷サイズが決まっている場合

 例えばインクジェットプリンターでA4サイズの用紙に印刷する場合、オフセット印刷で幅100mmで使う場合など、あらかじめ必要な解像度と印刷サイズを決定できる場合のサイズ・解像度変更の手順です。

 例として、写真のデータをインクジェットプリンターではがきサイズ(約100×148mmくらい)全面に印刷するのに適したサイズと解像度にしてみます。

用途に合った解像度の例

  • インクジェットプリンターで印刷する場合:250ppi〜350ppiくらいあれば足ります。
  • オフセット印刷で使用する場合:写真やイラストを一般的なオフセット印刷で使うなら350ppiあれば足ります。
    クッキリした線だけで描いた絵や文字の場合は1200ppiくらいあるのが理想です。
  • ウェブページに載せる場合:解像度は無視して問題ありませんが、何らかの数値に設定する必要があるので72、96、100ppiなど適当に決めます。
ppiとdpi
 ppi(pixel per inch)と同じ意味でdpi(dot per inch)が使われている場合がよくあります。
 一般的な区別としては、画像データの最小要素のマス目のように色々な濃さや色などを表せるものをピクセルといい、ピクセルの密度を表す単位がppiです。オフセット印刷の網点やインクジェットプリンターのインクのドットのように、濃淡は表現できない物理的な最小単位をドットといい、ドットの密度がdpiです。
 「画像データを350dpiで作る」という言い方をしている人がいたら、多くの場合「画像データを350ppiで作る」ということと同じ意味で言っていると思って良いでしょう。

手順1 変更後のサイズを計算する(ピクセル単位で)

 まず長辺(または短辺)を何ピクセルにすれば良いかを計算します。

 以下のフォームの「解像度」の欄に必要な解像度を、「画像の出力寸法」に印刷したいサイズの長辺(または短辺)の長さを入力します。
 今回の例ではインクジェットプリンターではがきサイズの用紙に印刷するのに適した画像データを作りたいので、「解像度」を「300ppi」に、「画像の出力寸法」を「148mm」にします。
 「必要な画像データのサイズ」が計算され「1749px」と表示されます。

 この結果から、はがきサイズ(約100×148mm)で解像度300ppiになる画像データの長辺は1749pxであることが分かりました。

手順2 計算結果のサイズになるよう「フォト」でサイズ変更

 画像データの長辺(または短辺)の長さが上記のフォームで計算した長さになるよう、「フォト」でサイズ変更します。

 「フォト」でサイズ変更したい画像ファイルを表示します。

サイズ、解像度の変更をしたい写真を「フォト」で表示

サイズ、解像度の変更をしたい写真を「フォト」で表示

 「ファイル情報」を表示すると現在の写真のデータの絶対的なサイズが確認できます。
 以下の例の写真の現在の絶対的なサイズは長辺6000ピクセル、短辺4000ピクセルであることが分かります。

右上の三点リーダーのようなマークからメニューを表示して「ファイル情報」へ進む

右上の三点リーダーのようなマークからメニューを表示して「ファイル情報」へ進む

「ファイル情報」で画像データの絶対的なサイズが分かる

「ファイル情報」で画像データの絶対的なサイズが分かる

 右上の三点リーダーのようなマークをクリックしてメニューを表示し、「サイズ変更」へ進みます。

右上のメニューから「サイズ変更」へ進む

右上のメニューから「サイズ変更」へ進む

 表示される選択肢のうち「カスタムの寸法を定義します」をクリックします。

「カスタムの寸法を定義します」を選択

「カスタムの寸法を定義します」を選択

 「画像のサイズ変更」のダイアログで以下のように設定します。

  • 縦横比を維持する:チェックを入れる
  • 幅(または高さ):先ほど印刷サイズと解像度から計算した数値(px)を入力

 今回の例では「幅」に「1749」を入力します。

幅(または高さ)に先ほど計算した1辺の長さを入力

縦横比を維持し、幅(または高さ)に先ほど計算した1辺の長さを入力

 「フォト」の場合はサイズ変更した結果が保存されてしまうので、この段階で圧縮率など保存に関連する設定を行う必要があります。
 今回の例では画像形式がJPGであるため圧縮率を指定する必要があります。
 できるだけ画質を劣化させたくなければ最高の「品質:100%」にしておきます。

圧縮率など保存に関わる設定

圧縮率など保存に関わる設定

 「サイズを変更したコピーを保存」をクリックしてサイズ変更済みの画像を保存します。

3.手順3 保存した画像データのサイズを確認

 サイズを変更して保存した写真のデータを「フォト」で表示し、「ファイル情報」を表示します。

サイズ変更後の画像データのファイル情報を確認

サイズ変更後の画像データのファイル情報を確認

 長辺が「1749px」に変更されたことが分かります。

結果を確認 設定上の解像度は変化しないがサイズと解像度は適切に変更できている

 サイズ変更前の画像データのプロパティと、サイズ変更後の画像データのプロパティを以下のあげます。

サイズ変更前の画像データのプロパティ

サイズ変更前の画像データのプロパティ

サイズ変更後の画像データのプロパティ

サイズ変更後の画像データのプロパティ

 プロパティにピクセルの単位で表示されたサイズを見ると、サイズは予定通りに変更されています。

 一方、解像度は変更前、変更後とも240ppiになっています。
 解像度が300ppiに変更できていないと思ってしまうかもしれませんが、これで問題ありません。
 「240dpi」と表示されているのは画像データの設定上の解像度です。実際に出力するサイズにした時の解像度は設定上の解像度とは関係ありません。長辺が1749pxの画像データを長辺148mmで印刷する場合はデータの解像度は約300ppiになります。

ウェブページに掲載したり画面に表示したりする写真の場合

 ウェブページに掲載したり液晶モニターに表示する目的の写真なら、解像度を気にする必要はほとんどありません。

 「フォト」の「画像のサイズ変更」のダイアログで、ブログで幅640pxで掲載したい写真なら「幅」に640、液晶モニターで高さ1500pxで表示したい写真なら「高さ」に1500を入力してサイズ変更するだけです。

 以上、一部の計算をこのページ上で行なって、Windowsに付属している「フォト」で画像データの解像度とサイズを変更してみました。

参考記事

画像データの解像度とサイズを変更するツール
画像データの解像度とサイズを変更する変換器です。
解像度ppi(dpi) 出力寸法mm データサイズpx の自動計算
画像データを使う時、最終出力の条件に合わせて解像度を決め、必要な寸法で印刷できるようサイズを変更します。  以下は、「画像の解像度」「画像の出力寸法」「画像データのサイズ」の関係を計算するための計算器です。 ※ちょっとした作業の目安にできま...