プリントした写真や、ディスプレイの表示などの色は、条件によって変わります。
そのため人と色について情報交換する場合は観察条件を決めます。
ここでは日本印刷学会が制定した観察条件の規格についてご紹介します。
特に定めがない場合は、D65の光源を基準にすることが多い
CIE(国際照明委員会)で、物体の色の測定のためにCIE標準の光というものを定めています。
そのうち、昼光を代表するものとしてD65を定めています。
そのため、業界で特別に光源の規格などを定めていなければ、D65の光源を基準としていることが多いです。
印刷関連の場合、自ら観察条件を決めている
印刷関連の場合はD65ではなく5000Kの条件で見ることが多いです。
よく聞く、色温度約5000K、平均演色評価数Ra95以上、というような規格があります。
日本印刷学会において、「日本印刷学会推奨規格透過原稿, 反射原稿及び印刷物の観察方法JSPST-1998」という規格が作られています。
参考リンク
LED照明用の観察条件のガイドラインが作成された
「日本印刷学会推奨規格透過原稿, 反射原稿及び印刷物の観察方法JSPST-1998」は蛍光灯を前提としている規格です。
現在は蛍光灯の製造は終わりほとんどの照明がLED照明に切り替わったため、印刷学会と照明学会が共同で色評価用LEDについて実験を行い、「色評価用LED照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」が策定されました。
このガイドラインによれば、JSPST-1998の条件を満たしているLED照明は従来の色評価用蛍光灯の代わりに使用して問題ないようです。
参考リンク
以上、日本印刷学会が制定した観察条件の規格についてご紹介しました。
参考記事