パソコンを使う仕事をしていると、目の疲労が極めて大きいです。
目のダメージが限界に達して窮地に追い込まれているビジネスパーソンも多いでしょう。
ここでは、消費電力の小さい小型プロジェクターでパソコン作業の目の負担を軽減する方法をご紹介します。
※しばらくプロジェクターを液晶モニター代わりに使ってみた結果気付いたことが増えてきて、2023年に内容を更新しました。
機器などを買うときの参考情報
電子機器の製造には深刻な国際問題も関係しています。
機器を使用する私たちユーザーもそれらの国際問題の当事者の一人です。
物を買う場合は社会的責任を果たしているメーカーや店の製品を選んで、やりがいのある仕事や創作活動をしましょう。
武装勢力や児童労働と関わりのある原料
報道によれば、電子機器などの製造に必要な鉱物には武装勢力の資金源になっている鉱山で生産されたり児童労働につながっているものがあります。
紛争や児童労働などに関わりのない鉱物を使用しているかどうか、製造メーカーがきちんと管理された道筋で原料を調達しているかどうかなどを確認してみましょう。
「メーカー名 + 紛争鉱物」などで検索すると、メーカーの公式サイト内の原料調達に関する取り組みや調査結果の報告のページなどが見つかります。
詳しく取り組みや結果を報告しているメーカーもあれば、報告などはほとんど公開していないメーカーもあります。
参考
参考書籍
以下の本で先進国から他の貧困国へ環境汚染その他の被害が押し付けられ外部化されていることが説明されていました。
使用後の壊れた製品の回収
壊れたパソコンのモニターなどは法律に従ってPCリサイクルや小型家電リサイクルに、その他の壊れた電子機器なら法律に従って小型家電リサイクルに出したりして再資源化します。
パソコンやモニターの場合なら「メーカー名 + PCリサイクル」などで検索すると各メーカーの回収・再資源化の申込や回収率の報告書などのページが見つかります。
分かりやすくていねいに説明しているメーカーもあれば、そうでもないメーカーもあります。
パソコン作業には基本的に透過型液晶モニターの利用が必須
パソコン作業では、9割がた透過型液晶モニターが利用されています。
現在購入できるPC用のカラーのモニターはほとんど透過型液晶モニターで、他に選択肢はほとんどありません。
透過型液晶モニターは目が疲れる
経験上、透過型液晶モニターはとても目が疲れます。
透過型液晶モニターは光っている光源そのものを見ているようなものです。
一方、通常目の前の景色を見る場合、光源である太陽や照明の光が物に反射した光を見ます。
人体の仕組みについて詳しくないのでよく分かりませんが、そういったことが目が異常に疲れる原因なのかもしれない、と素人ながらに思ったりします。
透過型液晶モニター以外の選択肢
反射型液晶モニター
透過型液晶モニターと同じ原理を利用して、反射型液晶モニターも作れます。
ところが、反射型液晶モニターは需要が少ないらしく、PC用モニターとして販売されている製品はほぼありません。
白黒の反射式のモニター類
カラーではなく白黒なら、反射式のモニターが多少あります。
E Inkを利用したPaperLikeというモニターなどです。
白黒なのでカラーモニターの完全な代用にはなりませんが、経理事務作業や文字だけの文章作成など色を見なくても済む作業では利用できます。
参考記事
消費電力の小さい小型プロジェクターが液晶モニターの代用になる
以前のプロジェクターは液晶モニターの代用には難があった
以前から、プロジェクターを液晶モニターの代用にできないかと考えていました。
しかし、以前のプロジェクターは液晶モニターに比べて消費電力が大きすぎました。
例えば23インチ程度の液晶モニターが消費電力50W前後のところ、以前のプロジェクターは機種によりますがおおむね300W前後くらいでした。
今、社会的にも技術的にも努力して消費エネルギーを小さくしなければ人類が存続できないという国際的に共通の認識があります。
よって、液晶モニターの何倍も電力を消費する機器を代用品にすることはできません。
また以前のプロジェクターは小さい機種でも結構なサイズがありました。
よって、透過型液晶モニターの代用にするのは諦めていました。
消費電力、機器のサイズともに小さいプロジェクターが出てきた
最近は、LED方式などで消費電力のとても小さいプロジェクターが現れました。
また、サイズもかなり小型のものが出てきました。
これで、消費電力、サイズの両面で、プロジェクターを液晶モニターの代用にして問題ない状況になりました。
プロジェクターを利用すると本当に目は楽なのか 経験から
私がプロジェクターを液晶モニターの代用にした経験から言うと、プロジェクターの映像を見るのは、液晶モニターの表示を見るよりはるかに楽です。
詳しい理由は分かりませんが、プロジェクターは光源の光を壁に反射させた光を見ているのであり、自然の風景を見る場合も光源である太陽や照明の光が物にあたって反射した光を見ているのであり、光源を直接見ずに反射させた光を見ていることは共通しているので、そのあたりが楽な理由なのかもしれない、と素人ながらに思ったりしています。
液晶モニターの代用にするプロジェクターの例
私は、液晶モニターの代用にするプロジェクターとして以下の製品を使用しています。
この製品は上下の像の歪みの補正はできても左右の像の歪み補正機能は無く、24インチ程度のモニターと同じサイズに表示するならある程度スクリーンから離す必要があり、解像度は一般的な24インチ程度の液晶モニターよりも低いです。
そのような仕様なので、モニター代わりに使うにはそれほど使い勝手はよくありません。
しかし私が購入した時は他に無難な製品がなく、これを選びました。
LG PH30JG
メーカーのページ
購入するときはまず中古を探してみましょう
プロジェクターを購入する場合は、環境負荷低減のためにまずは中古で良いものがないか探してみると良いでしょう。
中古で購入できれば新品を1台製造せずに済むので、その分環境負荷を低減でき、私たちの暮らしもビジネスも存続できる可能性が高まります。
アマゾンやソフマップの通販サイトなら、新品と一緒に中古品も表示されます。
ハードオフ
ハードオフのネット通販サイトで検索して、目的の製品の在庫が自分の地元のハードオフの店舗にあることが分かれば、JR、市電、バス、徒歩などで買ってくると宅配による環境負荷がかかりません。
主な仕様は以下のとおりです。
消費電力が最大で45Wということで、液晶モニターと同じようなものです。
投影に必要な距離は最短で59cmです。24インチ程度の液晶モニターと同じサイズに移すにはもっと離す必要があります。
機器のサイズは両手に乗る程度の大きさで、机の上などで使うのに問題ありません。
垂直方向の歪みは自動で補正してくれますが、左右方向の歪み補正機能はなく、机の前の壁などに投影するのには不十分です。
水平方向の歪み補正ができないので、狭い作業環境でスクリーン正面ではなく横にプロジェクターを置かざるを得ない場合は、水平方向の歪み補正機能のある製品を探した方が良いでしょう。
解像度は1280×720で、一般的な24インチ程度の液晶モニターよりもサイズが小さく、液晶モニター代わりに使おうとした場合、使いにくいです。
- 解像度 1280×720
- 明るさ(ルーメン) 250lm
- 画面サイズ (必要距離)20″~100″(59cm~295cm)
- W×D×H 86×151×38 mm
- 光源 RGB LED
- 投影方式 DLP
- 自動キーストーン ○(垂直)
- 入出力端子 HDMI1 (MHL)、ヘッドホン1、USB2 (USB2.0×1, USB Type-C×1)
- 付属品 AC-DCアダプター1、電源コード1、リモコン1 (単4形乾電池×2)
実際にプロジェクターで液晶モニターを代用するときの、使い方の例
実際にやってみた使い方の例を書いてみますが、目は疲れないものの、作業自体はしやすいとは言い難いです。
画像データの処理の仕事なら、液晶モニターを使う必要があります。
その場合はいつも通り、30分に一回休憩を取るなどして作業を行います。
それ以外の仕事の場合、プロジェクターを使えます。
スクリーンは大きいカレンダーの裏でも何でも良いでしょう。
机の近くの壁にスクリーンにする紙などを貼るか吊るすかします。
プロジェクターで投影して、机で作業します。
通常使用している液晶モニターが邪魔になる場合もあるでしょう。
机と周辺の条件に合わせて、液晶モニターを可動式にして避けられるようにしたり、机の横にテーブルを置いてそちらにキーボードなどを置いて作業したり、やりやすい状態を作ります。
部屋が明るすぎて投影している表示内容が見づらければ、部屋のカーテンを半分閉めて少し部屋を暗くしてみる、など調節します。
作業しやすい状態が作れたら、仕事の内容によって液晶モニターとプロジェクターを使い分けて作業します。
可能ならプロジェクターのキャリブレーションを行った方が良い
プロジェクターの表示は、初期の状態では彩度やコントラストが高すぎるなど、あまり自然ではないかもしれません。
コントラストが適正でないと黒つぶれしたりして階調再現されなかったりもします。
そこで、もしプロジェクターのキャリブレーションが可能なモニターキャリブレーションツールを持っていれば、プロジェクターのキャリブレーションも行っておいた方が良いでしょう。
参考記事
垂直方向と水平方向ともに補正機能があり、解像度の高い機種の方が良いかもしれない
上記の機種は像の歪みを補正する「自動キーストーン」機能が垂直方向のみです。
しかし、狭い場所でプロジェクターを使用する場合、必ずしもスクリーンの正面にプロジェクターを置けるとは限らず、正面より少し横にプロジェクターを置かざるをえない状況もありえます。
その場合、歪み補正の機能は垂直だけでなく水平方向にも必要になります。
そこで、プロジェクターをスクリーンの正面に置けそうにないなら、垂直方向と水平方向ともに補正機能がある機種を選んだ方が良いでしょう。
また、例えば一般的な24インチの液晶モニターなら1920×1200くらいの解像度があるので、その代用にするならプロジェクターも同じくらいの解像度がなければ使いにくいです。解像度の低いプロジェクターで表示すると液晶モニターで表示できた範囲より狭い範囲しか表示できません。
以上、消費電力の小さい小型プロジェクターで目の負担を軽減する方法をご紹介しました。
参考記事